この記事では、上記のようなお悩みを解決します。
✅ 土木歴10年(現役)の現場代理人。
✅ 3児(小学生2、幼児1)の父。
✅ 趣味でメダカを飼っている。
今日は、電子小黒板について書いてみようと思います。
これを使うことで、自治体によっては工事評定点における創意工夫で加点になることから(事前に確認が必要)導入する企業が増えてきているこの『電子小黒板』。
本来であれば工事写真を撮影する度に持ち運ぶ必要があった小黒板が無くても現場の写真撮影ができるのでとても便利なのですが、1つ、大きな悩みがあります。
アプリ自体は、普段お使いのスマートフォンやタブレットにインストールすることができるのですが、私達がしているのはあくまでも『土木工事』、いつも私物のスマートフォンで写真を撮れる状態とは限りません。
そのため、現場写真撮影用の端末(スマートフォンかタブレット)を別で購入する必要があるのですが、今日はその、現場使用に耐えられるタフネススマホについてまとめていきます。
現場用として使用する端末に必要な条件
・耐久性(耐衝撃性)に優れている。
・防塵、防水機能に優れている。
・適度な大きさである。
・CIMフリーである。
これは最低限必要です。
現場カメラとして端末を使う場合、雨の日や、手に泥がついた状態で使用する事が多くあります。
本物のカメラを使用する場合、電源ボタンとシャッターボタン以外触らないように素早く写真を撮ることもできたのですが、これがスマートフォン端末になると話は別です。
必ずタッチパネルを使って黒板を操作する必要があり、すぐにドロドロの傷だらけになるだけならまだマシで、最悪壊れてしまいます。
その為、現場で使用する端末は耐衝撃性だけでなく、防水・防塵性能も重要になってくるのです。
あと大切なのは、携帯電話会社と契約しなくても買える、SIMフリーであるという事です。
この記事では、現場カメラとしての端末の使用を想定しているので、各電話会社との契約が必要な機種(京セラ、TORQUE 5G等)は候補から外し、あくまでもSIMフリー製品のみを選んでいます。
「防塵の保護等級は6段階、防水の保護等級は8段階」で表し、『IP68』が最高の保護等級です。
例)IP-68 → 防塵に対する保護等級が6
例)IP-68 → 防水に対する保護等級が8
防塵性能
等級 | JIS規格 | 評価 | 保護の程度 |
---|---|---|---|
0 | ✖ | 保護なし | |
1 | △ | 人の手(φ50)などが内部に侵入しない | |
2 | △ | 指先(φ12)などが内部に侵入しない | |
3 | △ | 直径または厚さ2.5mmを超える工具、ワイヤー等の固形物が侵入しない | |
4 | △ | 直径または厚さ1.0mmを超える工具、ワイヤー等の固形物が侵入しない | |
5 | 防塵形 | 〇 | 動作に影響を及ぼす以上の粉じんが内部に侵入しない |
6 | 防塵形 | ◎ | 粉じんが内部に侵入しない |
防水性能
等級 | JIS規格 | 評価 | 保護の程度 |
---|---|---|---|
0 | ✖ | 保護なし | |
1 | 防滴Ⅰ形 | △ | 鉛直から落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
2 | 防滴Ⅱ形 | △ | 鉛直から15°の範囲で落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
3 | 防雨形 | △ | 鉛直から60°の範囲で落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
4 | 防沫形 | △ | いかなる方向からの水の飛沫を受けても有害な影響を受けない |
5 | 防噴流形 | 〇 | いかなる方向からの水の直接噴流を受けても有害な影響を受けない |
6 | 耐水形 | 〇 | いかなる方向からの水の直接噴流を受けても内部に水が入らない |
7 | 防浸形 | ◎ | 定められた条件で水中に没しても内部に水が入らない |
8 | 水中形 | ◎ | 指定圧力の水中に常時没して使用できる |
MIL規格 (ミルきかく、英: United States Military Standard) とは、一般的にアメリカ軍が必要とする様々な物資の調達に使われる規格を総称した表現である。ミルスペック(MIL-SPEC、(非公式に)MilSpecs)[1]、MIL-STD、defense standardとも呼ばれる。
MIL規格 – Wikipedia
おすすめのタフネススマホ・タブレット
スマートフォンは機能が高くなれば高くなる程発熱が多くなります。
タフネススマホは頑丈さ・防水・防塵性を高めるために、部品のつなぎ目はシーリングし、内部を密閉状態にする必要がある為、内部の発熱を抑える為に基本的なスペックを落としてあることを先に理解してから購入することをおすすめします。
それでは、ランキングに移りたいと思います。
No.1 DuraForce PRO 2(京セラ)
『DuraForce PRO 2』は京セラの現場主義・高耐久スマホです。
機種名 | duraforce pro 2 |
サイズ | 約73.4 ×150.2×13.6mm |
重量 | 約235g |
防水防塵性能 | 防⽔(IPX5/IPX8)/防塵(IP6X) |
耐衝撃性能 | MIL-STD-810G Method516.7:Shock-Procedure IV |
バッテリー容量 | 3,240mAh |
アウトカメラ | メイン(約1,300万画素CMOS)/ワイド(約800万画素CMOS) |
インカメラ | 約500万画素CMOS |
プロセッサ(CPU) | SDM630/2.2GHz×4コア+1.8GHz×4コア |
メモリ(RAM/ROM) | RAM:4GB/ROM:64GB |
評価: 4.7京セラのタフネススマホと言えば、au専売モデルの「TORQUE」シリーズが有名ですが、こちらはSIMフリーで使えるモデルです。
防水防塵耐衝撃は最高基準で、公式の商品ページを見てわかる通り工事現場等、過酷な状況での使用を想定して作られており、現在多くの現場で実際に利用されています。
トランシーバー機能にも対応している点も、好印象です。
No.2 CAT S61(キャタピラー)
『CAT S61』は我々にお馴染み、キャタピラーのAndroidスマートフォンです。
機種名 | CAT S61 |
サイズ | 約162.7×77.6×12.8mm |
重量 | 260g |
防水防塵性能 | IP68 |
耐衝撃性能 | MIL-STD-810G |
バッテリー容量 | 4,500mAh |
アウトカメラ | 標準:約1,600万画素/サーマルカメラ:80×60 |
インカメラ | 約800万画素 |
プロセッサ(CPU) | Qualcomm SD 630チップセット 2.2GHz |
メモリ(RAM/ROM) | RAM:4G/ROM:64GB |
評価: 4.5こちらも京セラの『DuraForce PRO 2』に負けず劣らずの堅牢性を誇ります。
水面下3mで1時間耐えうる防水機能や、1.8mからの落下に耐えうる優れた耐衝撃性能など、耐久性は折り紙付き。MIL規格(MIL-STD-810G)にも準拠しています。
サーマルカメラやレーザーアシスト距離測定機能等、ユニークな機能が標準で入っています。
No.3 TOUGHBOOK FZ-N1(パナソニック)
『TOUGHBOOK FZ-N1』はパナソニックの現場用端末です。
機種名 | TOUGHBOOK FZ-N1 |
サイズ | 約74.0×156.0×16.3mm |
重量 | 約274g |
防水防塵性能 | 防⽔/防塵 IP66/68準拠 |
耐衝撃性能 | MIL-STD-810G |
バッテリー容量 | 3,200mAh |
アウトカメラ | メイン(約800万画素) |
インカメラ | 約500万画素CMOS |
プロセッサ(CPU) | Qualcomm® SDM660 64bit 2.20 GHz x 4 + 1.80 GHz x 4 |
メモリ(RAM/ROM) | RAM:3 GB/ROM:32GB |
評価: 3.5国産のパナソニック製で、こちらも現場使用に耐えるように高い堅牢性を持っています。
バーコードリーダーの機能がついていますが、建設業ではあまり使う事が少ない上に価格も上がってしまうので3位としました。
No.4 その他、中国製メーカー
評価: 3.0金額とスペックだけで見れば、他にも候補に上がりそうな機種はたくさんあります。
こちらについては、もし実際に現場で使っている方がいましたら、使用感等を教えてほしいです。
まとめ
最近はタフネススマホは各社から出ていますが、メーカーとしての実績もあるCIMフリーのタフネススマホは実は多くなく、実際に私の周りでも使用しているのはDuraForce PRO 2かCAT S61のどちらかを使用している人が大多数です。
現場カメラを電子小黒板に変更することで現場の効率が上がるだけではなく、発注者の評価にもつながるので、皆様も是非、この記事を元に現場用スマートフォンの購入を検討してみて下さい。
それでは、ご安全に。
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