こんにちは、ジュンチャムです。
国土交通省が2016年に、「CIM」の推進を決定してから約5年がたち、ここ数年で私の暮らしている田舎でも「i-construction」を掲げている工事が見られるようになってきました。
とは言っても実際施工しているのは国交省がらみの工事が中心で、各都道府県の土木事務所や市町村レベルではほとんど変化はないように思われるのですが、これらは今、推進の最中であり、これから数年で一気に「CIM」に対する対応が求められるようになっていくと考えられるので、私達はそうなる前に少しでも3Dに慣れておく必要があります。
因みに私は、4年程前からsketch up(スケッチアップ)を使用しています。
使い道は、上の図のように工事中の現場(仮設)のイメージを掴んだり、発注者との問題点の共有をしたり、地元住民への説明やチラシ作りに使ったりしています。
今日はこのソフトの特徴やできること、逆にできないことについて書いていこうと思います。
他の3Dソフト「Civil 3D」、「TREND-CORE」を導入したいけど現状、発注図面も3Dじゃないのに高額なソフトは気が引けるって方は是非、参考にしてほしいです。
この記事はこんな方におすすめ
・ 3Dを活用し、現場に則した施工計画書を作成したい。
・ 3Dを使って現場のイメージをいち早くつかみたい。
・ 比較的安価で導入することが可能なsketch upにできること、できないことを知りたい。
sketch upとは
・sketch upって何?
sketch upとは、直感的にモデリングすることができる3Dソフトです。
元々は1999年、@Last Softwareによって「みんなの3D(3D for Everyone)」というキャッチフレーズを掲げ開発されましたが、2006年にGoogleに買収され、Google SketchUpになりました。
その後、2012年の4月に測量機器大手のTrimbleがGoogleからSketchUpを購入し、今に至ります。
主に建築やインテリア業界で使用されているイメージのこのソフトですが、このTrimble社が権利を買い取ったことで、今後、土木業界に特化した機能が追加されていくと私は予想しています。
直感的な操作性により習得が容易で、プロ・アマチュアを問わず広く愛されています。
特に選択した面を立体に押し出すプッシュ/プル機能は秀逸で、これにより素早く立体を作成する事を可能にしています。
・sketch upの価格
sketch upは現在Web上で動作する無料のsketch up for webと1年単位購入のサブスクリプションライセンスがあります。
以前は買い切りの永久ライセンスがありましたが2020年10月に販売終了となり、現在はサブスクリプションのみ53000円で販売しているようです。
因みに私は会社ではなく個人で使用していて、この1年で使えなくなる「サブスクリプション」に少し抵抗があったので販売終了前にこの永久ライセンスを購入して使っていますが、最近追加されたプラグイン機能(原点を任意の平面直角座標値に設定する機能)が気になっていて、こちらに乗り換えようか検討しています。
・無料版sketch up for webにできること。
先程、少し触れましたが、sketch upには、商用利用できず、機能も制限されていますが、web上で無料で利用できる「SketchUp for Web」というものがあります。
これが「SketchUp for Web」の画面です。普段使っている画面とは少し違いますが、ほぼ同じ使用感で使う事ができました。
試しに過去にsketch up proで作成したデータを置いてみましたが、問題無く置けました。編集もできます。
ただ、この無料版では読み込んだり書き出したりできるファイル形式がSKPとSTLのみのようです。
DWGやDXF等のCADデータを取り込んで編集するなら有料版を購入する必要があります。
有料版sketch upにできること
有料版のsketch upを購入することで、DWG、DXFデータを始め、様々なファイル形式をインポート・エクスポートできるようになります。
これにより、発注者からの設計を元に構造物のイメージを作ったり、平面図を元に現場全体の収まりを確認したりできるようになります。
とは言っても、Sketchupはポリゴン・モデラーと言うモデリングソフトである性質上、曲線部に微妙な誤差が生じる為、3DCADとして使うには他の3Dソフト(Civil 3DやTREND-CORE等)に軍配が上がるのですが、それでもCIMの入門としては充分な性能を持っていると私は思っています。
具体的な活用例
・交通規制や施工方法のイメージの共有
こちらは交通規制のイメージです。
このように交通規制状況や施工方法等を誰が見てもわかりやすい形で提示することができます。
これを関係官公庁との協議や地元説明等で利用することで話をスムーズに運ぶ事ができます。
・外構工事のパース図の作成
次は外構工事のパース図です。
私の場合、土木工事がメインで、たまに頼まれて描く程度なので値段の高い外構CADは使いません。
sketch upで十分です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
このように、sketchupは幅広く何にでも活用できるので便利です。
みなさんも是非、使ってみて下さい。
それでは、ご安全に。
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