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    工事成績評定を上げる為に必要な過去工事成績の分析方法【80点を目指す】

     
    工事成績評定で高得点を目指す為に、過去の工事の評定点の分析をして、次に繋げたいと思っています。
    その方法を教えて下さい。

    この記事では、上記のようなお悩みを解決します。

     
    こんにちは、ジュンチャムです。

    今日は、工事成績評定で高得点を目指す為に必要な、『工事成績評定点の分析方法』ついて書いていこうと思います。

    「工事成績80点」

    これは私たち現場技術者にとって一つの目標となる数字だと思います。

    この点数を取れるか取れないかで、総合評価入札での落札率に影響する他、会社の中でのあなた自身の会社内での評価に大きく関わってくると思いますが、あなたはこの『工事成績評定』がどのように採点されているのかをご存じでしょうか?

    結論からいいますと、工事成績は『監督員、総括監督員、検査員』がそれぞれ自分の評価すべき項目を『a~e』評価で採点した後、その評価を集計して点数を算出しています。

    そして、工事で好成績を連発する技術者は、必ず工事成績評定の内容をきちんと理解した上で各工事の成績を細かく分析し、監督員、総括監督員、検査員がそれぞれどのような思いで点数をつけたかを『工事毎に確認』しています。

    その工事の『どの部分が評価され、どの部分がされなかったのか』を確認することで、『きちんと点数として評価されるコツ』『自分の弱点・強み』がわかるようになるので、その結果を次につなげることができるようになるのです。

     
    私自身も、70点台後半(78点程度)は比較的、取ることができたのですが、なかなか『80点の壁』を越えることができず、苦労しました。

    皆様がこの『80点の壁』を少しでも早く越えることができるようにと、思いを込めてこの記事を書きましたので、是非、参考にしてみて下さい。

    ・工事成績評定がどのように採点されているのかを知って、次に繋げたい。
    ・高得点を取れる技術者とそうでない技術者の違いを知りたい。
    ・今までの工事成績に不満がある。

    目次

    1. 工事成績の評定方法を知ろう。
    2. 実際に分析をしてみよう。
    3. 弱点を克服しよう。
    4. 重点的に力を入れるべき項目を知ろう。
    5. 考査項目別運用表をを活用しよう。

    1.工事成績評定方法を知ろう。

    引用国土交通省

    私たちが受注する公共工事の工事成績は「工事成績評定要項」の中の「工事成績採点表」によって評価されています。

    上の表の採点表を主任監督員・総括監督員・検査員がそれぞれつけていき、その結果が工事成績になる為、例えば施工体制一般や配置技術者、対外関係は主任監督員しか点数をつけることはなく総括監督員・検査員は点数をつける権利をもっていません。逆に施工条件への対応や地域への貢献等は総括監督員のみ、出来ばえに関しては検査員のみ、その他の項目はそれぞれ2名で評価することとなっています。

    評価はa~eの5段階(総括監督員・検査員は7段階)、とはいってもc以下の評価は事故でも出ない限り見ることがない(そうなると点数どころではない)ので実質a~cの3段階(5段階)となっています。

    次に「細目別評定点採点表」を見てみましょう。

    上表にあるとおり各項目には基礎点というものがあり(2.9とか3.2とか書いてあるやつです)、これをすべて足すと65点になるようになっています。

    これに最初の表の加点分を足した数字が最終的な工事成績となります。

    例えば全てc評価なら65点、あり得ないですが全てa評価で施工条件への対応と創意工夫も満点なら100点です。

    2.実際に分析してみよう

    では早速やってみましょう。

    例えば

    ある工事の結果がこんな評定だったとしましょう。

    78.4点、決して悪くない(点数を狙っていない工事ならむしろいい)点数だと思いますがこの成績の場合、主任監督員・総括監督員・検査員はそれぞれこんな採点をしています。

    実際に評価された所を黄色く塗ってみましたが、今からこれを解説します。

    まず、施工体制一般は満点で3.3点のところ3.3点獲得しています。評価しているのは主任監督員でa評価です。これは簡単にわかりますね。

    ちなみに詳細は基礎点が2.9点、加点が1×0.4=0.4、この2つを足して3.3点です。

    次に配置技術者、満点は4.1点ですが実際獲得したのは2.9点。と言うより基礎点も2.9点なのでc評価、評価したのは主任監督員です。

    この調子でどんどんいきましょう。

    施工管理、13.0点中13.0点、満点なので主任監督員・検査官共にa評価です。

    次に工程管理、これは少し難しいです。満点が8.1点に対し7.1点取得、ちなみに基礎点は6.1点です。

    この場合加点として獲得した点数は1.0点となる為、(主任監督員の評価×0.4)+(総括監督員の評価×0.2)が1.0になる組合わせを探します。この場合2人共にb評価です。

    長くなるので全ては解説しませんがこのように逆算する事でどこで誰がどのような評価をしたかを完璧に把握することができます。

    それだけかと思うかもしれませんが現場代理人歴が長い人でも思いの外知らない人がたくさんいる為、監督員の前でそれとなくこの事を知っている雰囲気を出すだけで「この人には下手な点数つけられない。」と思ってもらう事ができます。※あまりに露骨にやると逆効果なので注意して下さい。

    3.弱点を克服しよう。

    ここまできたらもう自分の弱点が解ると思います。

    今回の場合、配置技術者・品質管理・出来栄えあたりです。配置技術者に関しては会社からの支援体制もかなり重要で現場代理人がガッツリ作業(重機オペとか)してたりするとc評価になるので最初から諦めると言うのも一つの手段なのですが品質、出来栄えはもっと上げていかないと行けない項目です。

    まずは出来るだけc評価を無くし満遍なく高評価になる事を目標としましょう。何故なら極端な話評価が全てbで工事特性・創意工夫が半分取れていれば十分80点を超えることができるからです。

    4.重点的に力を入れるべき項目を知ろう。

    先程満遍なく苦手項目を無くすことが高得点への近道と言う話をしましたが、ここでは絶対に取りこぼしたくない(b以上はとりたい)項目について話します。

    その前に先程の表をもう一度見てみましょう。

    今回見てほしいのは主任監督員と総括監督員(検査官)の関係性についてです。

    何か気付く事はないでしょうか?

    ここで言いたい事は主任監督員と総括監督員・検査官の点数はある程度連動すると言う事です。

    今回主任監督員の点数が高かった施工管理は検査官もa評価ですし、その他b評価の項目も順当にそれなりの評価を獲得しています。逆に主任監督員評価の低い品質管理は検査官も低いです。

    これは職員の中で1番工事に関わって話をしてきた主任監督員がつけた評価をぶった斬ってまで真逆の評価を総括監督員(検査官)がつけるようなことはしないと言う事です。※絶対にとは言い切りませんが

    なのでこの中でも総括監督員が唯一評価する工程・安全管理、検査官の評価する中でも特に配点が大きい出来形・品質管理は絶対取りこぼしてはいけません。監督員とも話し合いながらまずここは最低でもb評価が貰えるように重点的書類内容、現場での管理を見直しましょう。

    5.考査項目別運用表をを活用しよう。

    先程挙げた克服するべき課題、力を入れるべき項目の見直し方について説明します。

    方法はズバリ、「考査項目別運用表」を活用すると言う事です。

    引用国土交通省

    これは工事成績を採点する時に見るチェックリストで各職員はこのリストを元に工事成績を算出しています。そして評価基準も左下に書いてあります。主任監督員の場合、

    これです。このチェックリストにどれだけチェックできたかどうかで評価を判断するので自己採点でほとんどチェックができれば評価時にかなり厳しく採点されてもc評価になる事はほぼないと言えます。

    これは国土交通省のものですが各県でもこのチェックリスト(ほぼ同じですが)は存在するはずなので確認してみてください。

    まとめ

    今日は工事成績対策について書いてみました。

    80点以上を目標にするには以下の事に注意しましょう。

    1. 過去の工事成績を分析する。
    2. 分析の結果を元に自分の弱点を知る。
    3. 自分の弱点と4.で挙げた4項目(工程・安全・出来形・品質)を重点的に考査項目別運用表を使用し改善する。
    4. この工事で出た成績をまた分析する。

    こんな感じです。終わりはありませんが繰り返すうちに必ず結果はついてきますので頑張っていきましょう。

    それでは、ご安全に。

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