今日は高得点を意識した施工管理(施工体制一般)について書いていこうと思います。
目次
- 施工体制一般とは
- 評価対象項目
- 見落としがちなポイントを確認しよう。
- まとめ
施工体制一般とは
ご存知の通り、施工体制一般は考査項目1.施工体制の中の一つで採点は主任技術評価管が担当します。配点は最高で3.3点ですが基準点は2.9点の為、仮にこの項目が満点のa評価だったとしても0.4点(1×0.4)の加点にしかなりません。
これは全項目の中で最も少ない割合なのですが、その理由は発注者の立場からすれば「どの業者もできて当たり前」と思っている項目の上、採点する時に一番最初につける項目なのでここで不備があるようでは高得点は狙うことはできません。
高得点への勢いをつける為にもここは是非ともa評価(3.3点)を取っておきましょう。
評価対象項目
主任技術評価管が採点をする際に確認している事項は次の通りです。
・「施工プロセス」のチェックリストのうち、施工体制一般について指示事項が無い。
・施工計画書を、工事着手前に提出している。
・作業分担の範囲を、施工体制台帳及び施工体系図に明確に記載している。
・品質証明員が関係書類、出来形、品質等の確認を工事全般にわたって実施して、品質証明に係る体制が有効に機能している。
・元請が下請の作業成果を検査している。
・施工計画書の内容と現場施工方法が一致している。
・緊急指示、災害、事故等が発生した場合の対応が速やかである。
・現場に対する本店や支店による支援体制を整えている。
・工場製作期間における技術者を適切に配置している。
・機械設備、電気設備等について、製作工場における社内検査体制(規格値の設定や確認方法等)を整えている。
・その他
基本的にこの中の90%以上が出来ていればa評価、80%以上ならb評価、それ以下ならc評価となります。
見落としがちなポイントを確認しよう。
「施工体制一般」と言う項目は、具体的にこれをすればいいというものはありません。
先程も書いた通り、基本できて当たり前の項目だからです。
なのでここではよくありがちな点数が下がってしまう要因について書いていきます。
1.そもそも「施工プロセス」のチェックリストの内容を確認していない。
このチェックリストについて指示事項が無ければ問題無いのですが、そもそもこのチェックリストを知らなければ対策もできません。まずは「施工プロセス」のチェックリスト(案)を確認しましょう。
2.現場代理人(主任技術者)の現場への関与が少ない。
現場代理人という仕事は大変な仕事です。又、会社によってはいくつもの現場を一人で掛け持ちして管理していたりしていると、どうしても現場代理人不在のまま現場が進んでしまったりしてしまう場合があります。
基本、現場代理人(主任技術者)は現場にいるようにし、どうしても現場をあけなければならない場合は連絡員を選定する等して、体制を整えるようにしましょう。
3.施工計画書の内容が現場と一致していない。
土木工事というのは設計通りに工事が進むということはほとんどありません。
役所担当職員と話し合いながらすすめていくと思いますが、施工計画書についてもその都度修正するか、別途変更施工計画書を提出する等して、最終的に検査を受ける時には施工した内容と施工計画書の内容は同じでなくてはなりません。
4.施工体制台帳及び施工体制図の不備。
施工体制台帳及び施工体制図の書式やルールは実は少しずつ変わっていっています。
これを確認し、常に最新版の書式を使用するようにしましょう。
又、下請業者が多くなると建設業許可番号を間違えたり、契約日がおかしかったりすることがよく発生するので、提出する前によく確認するようにしましょう。
まとめ
今日は施工体制一般について書きました。
この項目主任技術評価管が評価している為、もし完成検査で不備が指摘されてしまうと「本当に確認したの?」と主任技術評価管にも少なからずダメージがいく項目で、もしそうなってしまうと高得点はかなり難しくなってしまいます。
まず、お互いに信頼関係を築くという意味でも、すんなりとa評価がもらえるように頑張りましょう。
それでは、ご安全に。
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