「実験をしていたころ、道路工事の現場を見たら、作業している人たちが全員、腕時計をしていなかったんです。壊れるからでしょうが、屋外で時間がわからないのは不便だろうなと思いました。だから、その人たちに使ってもらえる丈夫な時計を作ろう、と思っていました」(伊部氏)
これは私達にお馴染みのCASIO G-SHOCKの生みの親、伊部菊雄氏の言葉です。
「落としても壊れない時計」をコンセプトに1983年に誕生した私達にお馴染みのG-SHOCK。開発者の狙い通り、誕生から40年近くがたった今でも工事現場で多くの人に使用されています。
実際、現場には今でも「腕時計をしない派」の人はたくさんいるのですが、「腕時計をする派」の人のほとんどがこのG-SHOCKを使用していると思います。
今日はこの私も愛用している G-SHOCK について書いていきたいと思います。
目次
- G-SHOCKの特徴。
- G-SHOCKが選ばれる理由(見た目のカッコ良さ)
- GーSHOCKの価格
- GーSHOCKの弱点
- おすすめ機種の紹介
G-SHOCKの特徴
まず、G-SHOCKの特徴は何といってもその頑丈さです。
堅牢性に対する研究開発は、「トリプル10」(落下強度10m、防水性能10気圧、電池寿命10年)を目標にして始まり、外殻から独立した内部機構やポリウレタン製の衝撃吸収材を採用することで達成されました。(全てのG-SHOCKシリーズでこの性能をクリアしています)
アメリカ合衆国にも輸出されるようになったのですが、その時CMで「アイスホッケーのパックとして使っても壊れない」と言うキャッチコピーが話題となり、実際に検証した結果、ホッケーの選手がフルスイングしてたたいても、大型ダンプカーにひかせても時計は壊れなかった事から消防士や警察官など野外で働く人たちを中心にユーザーが広がっていったという逸話があるぐらい圧倒的な堅牢性を誇ります。
工事現場で使用していても「 大型ダンプカーに腕時計がひかれる 」みたいな状況はほぼ無いと思いますが、この過酷と言われる工事現場であっても「オーバースペック」と言われるぐらいの耐久性が絶大な安心感を生み、世界中の工事現場で愛される存在となっています。
G-SHOCKが選ばれる理由(見た目のカッコ良さ)
G-SHOCKが選ばれる理由は先程説明した「圧倒的な堅牢性」の他、見た目のカッコ良さもあります。
他にも見た目がカッコ良い腕時計はたくさんありますが、G-SHOCKは独特で、何というか「傷がついてもカッコいい」のです。
G-SHOCKはその堅牢性を確保する為にポリウレタン製の外枠を採用しており、決して傷がつきにくいという訳ではありません。
ただ、一般的なお洒落な時計は傷がつくと少し残念な感じになるのに対し、G-SHOCKは全くもって大丈夫。
何なら「この傷はあの現場で鉄筋でやった傷で云々・・・。」みたいに武勇伝のように語る事すらできる程です。
これはGーSHOCKにしか無い魅力かもしれません。
最近「現場にはスマートウォッチが最適!!」みたいな記事をよく見かけますが、本当にそれを着用したまま泥の中に手を突っ込めるのか聞いてみたいです。(私なら絶対躊躇します。)
G-SHOCKの価格
G-SHOCKには物凄く豊富な機種があり、1万円以下の安い物から30万円を超える高価なものまで、様々です。
そして全ての機種が現場作業に耐えられる堅牢性を有している為、どの価格の機種を選ぶかは人それぞれの価値観しだいとなります。
ただ、土木作業をしている以上、時計に傷がつきやすい作業をすることは(例えどんな立場になっても)絶対にあります。その時に一瞬でも躊躇してしまうと「肝心な時に時計を気にして何もできない奴」のレッテルを貼られる事になりかねないので、あくまでも仕事道具と捉え、自分の給料に見合った(傷ついても心が痛くない)金額を目安に選ぶといいと思います。
G-SHOCKの弱点
私はG-SHOCKをずっと使い続けていますが弱点が全くないわけではありません。
それは「ポリウレタン部の加水分解」です。
加水分解(かすいぶんかい、英: Hydrolysis)とは、反応物に水が反応し、分解生成物が得られる反応のことである。水解とも呼ばれる。このとき水分子 (H2O) は、生成物の上で H(プロトン成分)と OH(水酸化物成分)とに分割して取り込まれる。反応形式に従った分類により、加水分解にはいろいろな種類の反応が含まれる。
加水分解 – Wikipedia
簡単に説明すると、物質が水や空気に触れて劣化する現象です。
具体的にどのようになるかというとひび割れてボロボロになったり、ベトベトになったりします。
G-SHOCKは先程説明した通り、ポリウレタン製の衝撃吸収材を外部に使用することで堅牢性を上げている為、この加水分解による劣化の影響は一般的な腕時計よりも顕著に表れます。
その上、現場では大量の汗をかきます。外仕事の為、紫外線にも当たります。その状態で毎日使用するので当然劣化も早く進行します。
この写真は私が使用し始めて7年目のG-SHOCKです。本体部分に傷はたくさんありますがまだまだ使用可能です。
が、問題はバンド部分。劣化が大分進んでしまっています。このままいくとおそらく1年~2年程で劣化して使えなくなると思われます。(耐久性としては十分かもしれませんが。)
そしてその時にバンド部のみ交換するか新しい物に買い替えるかのどちらかを選ぶ事になります。
まぁこの使い方で10年も持てば十分だと思う使い方をしているので「強いて言えば」です。他の時計ならとっくに壊れていると思います。
なので私は新しい物に買い替えるしてもまたG-SHOCKを選ぶと思います。
おすすめ機種の紹介
G-SHOCKにはたくさん機種があるのですが、その中でも私が土木作業に最適だと思う機種を紹介します。
ORIGIN
まず、入社したての方や、今まで腕時計をしない派だった方におすすめなのがこの時計です。
G-SHOCK発売当初の形を受け継いだ機種で、未だにこの形が好きで愛用している方も多くいる超ど定番機種です。
価格も1万円出せばおつりが帰ってくるぐらいの低価格ですが、もちろん耐久性も高く(G-SHOCKなので当然ですが)、見た目もお洒落です。
全世代に愛される形なのでまずこれを買っておけば間違いありません。
MAD MASTER
陸・海・空のそれぞれの過酷な状況下で使用する事を目的とするMASTER OF G (マスターオブジー)シリーズの中の陸Gに該当するMAD MASTER。瓦礫や土砂が山積するような場所でも使えるように防塵・防泥性能を備えており、まさに土木作業をする為の時計と言っても過言ではありません。
価格帯としては少し高めなのでORIGINの次に買う時計にいいかもしれません。
MT-G
G-SHOCK=樹脂素材というイメージを覆し、G-SHOCKのタフネスさをそのままにメタル素材を使用した上位機種。
10万円越えの為購入するのに勇気がいりますが落ち着いた上質な雰囲気を出すことが出来る為、立場が上がってもずっと身に着ける事ができます。
シリーズで候補に入るのが2018年登場のB1000シリーズか2020年発表のB2000シリーズ。人それぞれの好みによるのですが私はB2000シリーズが好きです。
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